また、日本人1人が亡くなり、4人がケガをしたことも明らかになっています。
新たに爆発物が見つかるなどして、依然緊張状態が続いているそうです。
なぜこのような話をするかというと、この事件をニュースで知り、昨年11月にメルボルンの街中で起きたテロのことを思い出したからです。
私はそのときその場に居合わせており、今までに経験したことのない怖さを体験しました。
テロなんて自分とはまったく関係のないほど遠いものとして思っていましたが、実際に自分の身近で起こり得るということを感じ、今回はみなさんにそれをお伝えしたいと思いました。
テロ概要
2018/11/09、現地時間16:20(日本時間14:20)頃のことです。
現地警察によれば,11月9日夕刻,メルボルン市中心部のバークストリート(Bourke Street)で男1名が車を路肩に衝突させ,車を炎上させた後,通行人3人を切りつけ,1人が死亡,2人が負傷する事件が発生しました。襲撃を行った男は警察の発砲を受け,病院へ搬送後死亡しました。同日,ビクトリア州当局は,本件をテロ事件として捜査している旨発表しました。
この後、男はソマリア出身で、警察や連邦諜報機関からの監視対象者であったことがわかりました。
しかし、男はISISに触発されたが直接的な接触はなかった と翌日には発表されています。
そのときの様子
この日、友人と待ち合わせをしていた私は1人でバークストリートを歩いていました。
バークストリートは、H&MやZARA、デパートなどが軒を連ね、ストリートミュージシャンも多い賑やかな通りです。
11月はクリスマスの飾り付けがされ華やかです!↓
この道をまっすぐ行った先で事件は起こりました。
歩いていると、突如 ボンッ!!という爆発音が聞こえました。
本当にすごい音だったので、身体がビクッ!と震えたのを覚えています。
すると私が歩いていた通りの対角線上にある車がすごい勢いで燃え上がりました。
5、6 メートルくらい先の距離です。
爆発事故…?
そう思ったのもつかの間、
車から男が降りてきて、近くにいた人に刃物のようなもので襲いかかりました。
一瞬にして周囲の空気が一変し、
やばい!!切りつけられる!!
という緊迫感が流れ、歩行者のほとんどが男性がいるのとは別方向に走り出しました。
たくさんの人が一斉に逃げている光景はパニックムービーそのものです。
これは逃げているときに必死で数秒だけ撮影しました。衝撃映像は写っていません。
ほんの数メートル先で人が襲われるのを目の当たりにして
とにかく逃げないと、これは無差別に刺されると思いました。
数十メートル距離を空けた所からは、大勢の人が写真やムービーを撮っていました。
私もこれは情報提供の要素になるのでは、と考えましたが、もしも今犯人が本気で暴れて本気で走って次々に人を襲ったとしたら…私は確実に死ぬと思い、走って走って離れた通りまで逃げました。
その途中には既に多くの警察、消防の車が例の通りに向かっていて、到着の早さに驚いたのを覚えています。
きっとこれで犯人は捕まるから大丈夫だろうと思い、これ以上逃げなくても良いと少し安堵しました。
あとから知ったテロという事実
その後私は動揺しながらも約束していた友人と会いました。
ついさっき目の前で起きたことを話すと身体が小刻みに震え、少し泣きそうな気持ちにもなりましたが、友人と話すことで徐々に落ち着きを取り戻すことができました。
その頃にはバークストリートの上空にはヘリコプターが何機も飛んでいて、事件の大きさを物語っていました。
家に帰ってからテレビをつけると、やはりこのニュースが繰り返し流れています。そして警察がテロの可能性があるとして捜査をしているという事実を知りました。
負傷した2名は病院で手術を受け無事でしたが、1名は亡くなりました。
恐らく、はじめに襲われた人だと思います。その男性は有名なレストランのオーナーでした。
数日後、その通りの一角は男性への献花やメッセージで溢れていました。
おわりに
メルボルンは、夜中でも街中を歩くことができるくらい治安が良いです。
そう思って安心しきっていたときに、この事件に遭いました。まだ空も青々とした日中にです。(時刻は夕方ですが、オーストラリアの夏は日照時間が長く16時台でもまだまだ昼間のような明るさです)
まさか自分が海外に来て、テロに遭遇することになるとは思ってもみませんでした。
海外生活を始める前は「海外は危ない」「何があるかわからない」と言われることもありましたが、私は海外=危険 ではないと思っています。(危険とされる地域はもちろんありますが)
日本にいてもどこにいても、いつ何が起こるかなんて誰にも予想できません。
普通に街を歩いていても、車が暴走して巻き込まれることもありますし、テロだけではなく色々な危険はどこにでも潜んでいます。
とはいえ来年は東京オリンピック開催の年ですので、テロは決して他人事とはいえないでしょう。
国や民間企業がテロ対策の強化を推進し、安全なオリンピック大会になることを切に願います。
最後にこのメルボルンのテロ、またスリランカ爆発の被害に遭われた方のご冥福を心よりお祈りいたします。
My thoughts are with all the victims.